三棟と農場
宿泊施設は3棟のコテージのみで構成されている。施設はレストランを中心に宿泊棟(コテージ3棟)と菜園が点在する構成となっている。農場長は澤千恵で、2009年に博士(農学)を取得し、2020年にL’évoの農場長に就任した。料理長の谷口英司は2014年に「レヴォ」を立ち上げ、2020年に利賀村へ移転オープンさせた。
多くのオーベルジュは客室数を確保したうえで食を乗せるが、ここでは宿泊棟が3棟に抑えられ、レストランと菜園のあいだに点在している。泊まれる人数が料理の規模に従属しているため、食事はその日に泊まる数組のためだけに組み立てられる。農場に専任の農学博士が置かれていることは、菜園が景観や物語ではなく生産として運用されていることを示す。
AKUMATOは「狭く深く」を見る。山間の不便な土地を欠点として受け入れたうえで、宿の規模を3棟まで絞り、農に専任の研究者を置くという選択は、集客ではなく料理の条件を優先した配置である。他人の評価ではなく、この構成そのものが納得できる理由になる。
こんな旅に:食べるために移動することを厭わず、山へ入って泊まりで食事に臨める方に薦める。アクセスの悪さを旅の条件として受け入れられる方に向く。
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