薪火とおくどさん
料理の主な熱源として薪火を使用している。オープンキッチンのデザインは、昔の日本家屋の台所「おくどさん」をイメージしている。客室は自然を構成する5つのエレメント(火・水・土・風・木)をコンセプトとしており、客室名は ignis・aqua・solo・ventus・lignum である。料理長は堀田大樹で、2005年にイタリアへ渡りボローニャ イル ソーレを中心に研鑽を積み、帰国後にリストランテ カノビアーノ 京都およびリストランテ イ ルンガで勤務、2014年からランベリー京都でフランス料理の技術を学び、2018年にオーナーシェフとして communico を開業した。
薪火はガスや電気に比べて扱いが難しく、調理の時間も火加減も人の側が合わせることになる。その熱源を主として選んだうえで、オープンキッチンの設計を昔の台所に寄せ、客室の分類まで自然の5要素で通している。食事の方式・建築の意匠・部屋の名づけが同じ一つの考え方から出ているため、滞在中どこにいても同じ主題の中にいることになる。
AKUMATOは「他人からの評価ではなく、自分が納得できる理由」を見る。この宿で納得できるのは、薪火という不便な選択を中心に置き、それに建築と客室の構成を合わせているという一貫性である。料理だけが突出し、建物がそれと無関係であれば、この核は成立しない。
こんな旅に:奈良に泊まる理由を社寺ではなく食に置ける方、火が食材に入っていく過程を見ながら食べることに関心がある方に薦める。子ども連れの旅には向かない。
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